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Hostatgeria de Poblet(ポブレー修道院ゲストハウス)
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Section 2 (Tarragona – Lleida), Tarragona

Hostatgeria de Poblet(ポブレー修道院ゲストハウス)

歴史と信仰に触れる希少な体験ができる世界遺産の修道院の宿泊施設

ユネスコ世界遺産にも登録されているポブレー修道院(Reial Monestir de Santa Maria de Poblet)は、12世紀に創建された歴史あるシトー会修道院。石造りの重厚な壁が生み出すその佇まいは、この地が今も祈りと生活の場であることを強く意識させてくれます。そんな修道院の敷地内にある宿泊施設が、ポブレー修道院ゲストハウス(Hostatgeria de Poblet)です。

ゲストハウスの起源は13世紀まで遡り、巡礼者を迎え入れるための施設として建てられたことに始まります。長い時間の中で用途を変えながらも、修道院の一部として使われ続けてきた建物であり、2000年代初頭に行われた改修では、現代的な快適性が慎重に加えられています。とはいえ、その改修は利便性を前面に押し出すものではなく、修道院の精神性や建築的文脈を尊重することを最優先とし、石壁や天井高といった空間の骨格はそのままに、必要最小限の設備だけが組み込まれているのが特徴です。

客室はきわめてシンプルで、装飾は控えめ。過剰な家具は置かれず、滞在者は自然と窓から差し込む光や壁の質感、建物全体に満ちる静けさに意識を向けることになります。館内にはレストランとラウンジスペースが用意されており、滞在に不便を感じることはありません。しかし、ここでの時間は「もてなされる」ために演出されたものではなく、日常から距離を取り、自分のペースを取り戻すための余白を与えてくれる場所になっているのが面白いところです。

この宿を特別な存在にしている最大の理由は、歴史的であり、かつ現役の修道院に隣接している点にあります。日中は回廊や中庭を歩き、何世紀にもわたって修道士たちが行き交ってきた動線をそのまま辿ることができ、早朝から日没後まで行われるミサにも、徒歩で参加することが可能です。観光客として「見学」するのではなく、修道院の生活の時間帯に身を置く体験は、旅に強い印象を残してくれます。石造の空間に響くグレゴリオ聖歌は、この場所が保存された遺産ではなく、今も機能し続ける宗教空間であることを実感させてくれるでしょう。

ポブレー修道院は、ロードトリップのルート上においても象徴的な立ち位置にあります。タラゴナ沿岸部とリェイダ方面を結ぶ内陸ルート上に位置し、モンブラン旧市街やプリオラートのワイン産地とも組み合わせやすい場所です。走り続ける旅の途中で一度クルマを降り、土地の時間に身を委ねるひととき。ポブレー修道院ゲストハウスは、この地の歴史と文化に正面から向き合うための、極めて密度の高い滞在地なのです。ここに泊まることで、修道院への訪問は単なる立ち寄りではなく、体験として深く記憶に残るものになるはずです。静けさの中で過ごす一夜は、カタルーニャという土地の成り立ちや精神性を、言葉ではなく感覚として刻み込んでくれます。

Location / Address

Hostatgeria de Poblet
Plaça Corona d’Aragó, 11
43448 Vimbodí i Poblet (Conca de Barberà), Tarragona
Official Web Site: Hostatgeria de Poblet

photo: ©plusroadtrip

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